神宮外苑絵画館日本画教室

コロナの影響で教室日程変更あります。下記記事ご確認下さいませ。 東京新宿区、神宮外苑絵画館日本画教室のブログです。伝統的な日本画の技術を学びながら、よりよい絵に近づけるよう制作をしています。初心者はデッサンから日本画の基礎を学べます。絵を描く喜びを感じていただければ幸いです。初心者クラスも開設。受講生募集中。講師:前本利彦

神宮外苑絵画館日本画教室 作品紹介 2017・3

        教室の皆さんの完成作品を中心に講師の寸評を加えてご紹介致します。

 

「三月の教室から」

         

 初心者クラス      

 

  土曜日クラス

 

 

 

 

 

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                                 小座間さん

 

 

初心者クラスに入って一作目の完成作品です。絵の具を溶く膠の分量や 筆の運びに

慣れず 苦労して仕上げました。文字通り初々しい作品です。絵を表現する技術と共

にモチーフから何かを感じ取る目と心を磨いて行って欲しいと思います。

 

 

 

 

 

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                                  澤辺さん

 

澤辺さんは創作クラスにも籍を置き 長年日本画を描いてきた経験者です。初心者クラスで日本画の初歩を学び直したいと初心者クラスにも籍を置いています。

普段は創作クラスで創作作品を描いていますが 今回は花の写生作品です。確かな自分の感性を持っています。花びらの黄色の透明感が良く描けています。葉の表現も定型ではなく じぶんが見た感覚で描けたと思います。

 

 

 

 

 創作クラス 

 

   日曜日クラス

 

 

 

 

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                                  黒瀬さん 

 

岩絵の具を使い始めて二作目の完成作品です。熱心に絵の具と格闘しています。

モチーフを見て感じ取ったものを絵にする修練が重要だと思います。絵はそこから始まってそこに終わると言えます。

 

 

 

 

 

 木曜クラス

 

 

 

 

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                                  川俣さん

 

新潟旅行で目にした光景です。空に飛ばした行灯の絵です。素直に見えた通り 無心に描いています。鉄斎の「絵は清娯にして性情を淘汰するの遊戯なり」と言う言葉を思い起こさせるます。

                         

 

 

 

 

 

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                                 小林Yさん

 

日本画の絵の具がなかなか思うようにならず苦労したが だいぶ慣れて使えるようになってきました。良くスケッチもして 熱心に描いているのでその努力が実って来まし

た。まだまだ上達すると思います。

 

 

 

 

 

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                                  飛永さん 

 

小さい作品ですが 構図などや色面の分量などが良く練られて居りまとまった作品になりました。飛永さんは大掴みにする絵を描いて来ましたが これは細部にも気を配る作品になって来たと思います。その両面を身に付けて自分らしい絵を作って行って欲しいと思っています。

 

 

 

 

 

 

   気持ちの良い陽気になりました。絵画館へ向かう小径も美しい春の装いです

 

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        いつもお世話になっているガードマンさん

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毎月一回の教室ですがこつこつと積み重ねて一年間で何点かの作品を残せる事は嬉しい事です。

 

 

 

 

 

   講師 前本利彦の作品 北杜市のアトリエ周辺の事 日本画のあれこれなど

  ブログで「日本画の杜」でご覧ください。

 

                 💕

神宮外苑絵画館日本画教室 作品紹介 2017・2

 

 

       教室の皆さんの作品を講師の寸評を加えて順次ご紹介致します。

 

 

「2017年 2月の教室から」

 

木曜クラス (創作クラス)

 

 

 

 

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                                   大西さん            

 

 

     隈(陰影のトーン)を極力排除して 色と形の明快な画面を作ろうとしています。

     この中にどのようなリアリティを持たせて行くのか。都会的な感性を感じます。

 

 

 

 

 

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                                  竹渕さん

 

 

         柿の素描だが 自然から感じ取る色彩の感じ取り方がとても素晴らしい。

         屈託のない素直さが 絵を描く原点を感じさせてくれます。

 

 

 

 

 

土曜日クラス(初心者クラス)

 

 

 

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                                 井上さん

 

 

昨年の七月」に初心者として日本画を始め 八か月目に完成した第一作。夏の光を浴びた自然の勢いを感じる向日葵に描けました。三人から始めた ー通称 ヒマワリ組ーの初心者クラスも十二人になりました。

地道な作業が続きますが その中から日本画の良さを身に付けて行って欲しいと願っています。

 

 

 

 

 

日曜日クラス(創作クラス)

 

 

 

 

 

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                                  安部さん

 

 

受験の課題になりそうな図柄の素描だが 持って生まれた繊細で幻想的な資質を感じます。資質を形にするのは難しい事ですが それを磨いて向上させるのはさらに難しい。

写生と言う自然から力を得る他力がどうしても必要になると思います。

 

 

 

 

 

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                                  二井さん

 

 

獅子頭の素描から作った下図とそれを基に制作に入り 骨描きした絵。下図は素描を切って 位置を検討し構図を練っています。

骨描き(こつがき)とは 下図をトレース(薄紙で転写)し 墨で細く線描きする事。

二井さんの絵はいつも 日常の身の回りにあるものをモチーフにするが その一つ一つに優しい愛情を感じます。

 

 

 

                 🌷

 

 

 

教室風景

 今回は神宮外苑絵画館日本画教室の教室の中で皆さんが制作していらっしゃる所を

ご紹介いたします。

 

 

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柔らかい陽射しの射し込む明るく清潔な教室です。日本画の道具を気兼ねなく広げられる ゆったりとした机 広々としたスペースで自由に制作できるのはなんと嬉しい事でしょうか。

 

 

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    各自が自由に場所を決め 日常から離れた時間を過ごしています。

 

 

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 みずみずしい大根の写生にも感心しましたが 無心に絵を描く姿に心を打たれます。        

 入会間もない小山さんです。筆の持ち方が素晴らしい。日本画とはこの様に描くのだ

 と教えられる光景でした。

 

 

 

 

     ではまた次回「3月の教室から」をお楽しみになさって下さい。

               

                 🌷

 

前本利彦の作品 北杜市の様子 日本画のあれこれなどはブログ「日本画の杜」で

ご覧下さい。

 

 

 

 

                  🌷

 

                            

神宮外苑絵画館日本画教室 作品紹介 2017・1

今年2017年1月より 神宮外苑絵画館日本画教室の皆さんの作品を 講師の寸評を加えて順次ご紹介致します。

 

 

「2017年 1月の教室から」

 

創作クラス

 

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                                 小林cさん

 

 コスモスと月を合わせ、夕暮れの幻想味を感じさせます。月の位置が良いと思います。独自の感性を見つけ始めています。

 

 

 

 

 

 

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                                 飛永さん

 

 中東の旅で出会ったワンシーン。様々なストーリーを思い起こさせます。背景の金箔のマチエール(絵肌)が、東洋を感じさせます。

 

 

 

 

 

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                                新井さん

 

  岩絵の具を使い始めて三作目だと思います。だいぶ要領を飲み込んできたようで

 順調な進歩が見られます。

 

 

 

 

 

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                                  山本さん

 

 この絵はまだ未完成ですが、結婚式の待合室の一コマ。構図の巧みさなどに絵の上手さを感じます。通俗性を突き抜けた、人の世の不思議な感じがあります。

 

 

 

 

 

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                                 白尾さん

 

 一見アカデミックな素描に見えるのですが、その中に自分の想いを込めようとしています。型にはまったアカデミズムではないところに意味があります。

 

 

 

 

 

 

 

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                                   陳さん

 

陳さんは中国画家ですが、日本画を学んでいます。教室で「モデルデッサン」をした時のデッサンをもとに下絵を作りトレースをしています。日本画の技術にもだいぶ慣れてきました。

 

 

 

 

 

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                                小林aさん

 

 岩絵の具を使い始めて二点目にしては上達が早いと思います。素直で清々しく、植物の伸びやかさが良く描けています。これからどう成長してゆくか楽しみです。

 

 

 

 

           次回は二月の末に掲載致します。

 

 

 

 

 

 

                 🐦 

5月

f:id:nihonga:20160607124137j:plain 新緑が綺麗な季節です。神宮外苑日本画教室へつながる道も緑が美しく、ほんの少しの間なのですが森の中を歩いている気分を味わえます。私はこの道を歩くと日常から離れて、気持ちがリフレッシュされるように感じます。貴重な時間です。

 

 

今月も花、人物、動物とみなさん好きなものを描いています。

人物(浴衣の美人!)を描いていらっしゃる方は、手のあたりがうまくいかないと先生に相談されてました。もう岩絵の具で色をぬっていますが、先生はその上から薄い色の鉛筆(2Hとか)で線を描いて修正していきます。

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 先生:「指の節、関節を意識して描きましょう。関節のところの色を少しつけて、関節を暗示するように。指のしわを一本一本描くとうるさくなるので気をつけて。骨のでっぱりもしっかり描くとごつごつした印象になるので、うっすらと描きましょう。

着物の袖口、実際の線じゃなくて『絵として綺麗な線』に描き直していいですよ。綺麗と言っても、なめらかならきれいとは限らないです。絵に合わせて考えてください。」

 ハイレベル!なんだか難しそうです(^ ^;)

 

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 こちらは基礎的です(^ ^) 岩絵の具初心者の方たちに、先生が実際に絵の具をねって見せて下さいました。

「岩絵の具をお皿に出して、ニカワを数滴加えたら、よく練るというのが基本中の基本です。岩絵の具とニカワがよく混ざるように。そうしないと、あとで絵の具が剥落してきたり、絵の具を塗り重ねるときに下に塗った絵の具が取れたりしますから気をつけて。お皿にべたべたくっついてくるぐらいよく練りましょう。そこに水を入れてといていきます。」「混色は、同じ細かさの岩絵の具同士ならきれいに混ざります。ただ、緑青+黄色で黄緑を作るぐらいならいいけど、紫を作るのに青+赤とかすると色があまり綺麗じゃなくなってしまうので、注意して下さい。綺麗な紫の岩絵の具を塗る方が色がいいです。」

 

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こちらは猫の絵。大下図をトレースしようとしているところです。猫の毛の模様や体の線、どうやって描くといいですか?

「模様の境目や体の輪郭は、一本の線で描くのではなくて、毛描きするといいです。トレースする時も毛のふわふわした感じをそのまま描いて。耳や目とかははっきりした一本の線で描くといいけど、そういうところ以外は毛を描きましょう。」

下描き、トレースの段階からもう、ふわふわなものはふわふわに描くんですね。前本先生は猫大好きでいらっしゃるので、線描きにも優しさが感じられます~。

 

 

さて、来月は突然ですが、人物デッサンします!

すてきなモデルさん(着衣)をじっくり4時間かけて描ける貴重な機会です。人物描きたい方はこの機会に是非! なかなか人物デッサンって機会がないので、とても楽しみです&どきどきです!ちゃんと描けますように。。。

持ち物:F6号以上のスケッチブック あるいは画用紙

    鉛筆など筆記用具、色鉛筆

    持ってる方は携帯用イーゼル

花を華やかに描く

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ちょっと以前のお教室の様子をば。

こちらは構図の相談中。薔薇のデッサンを元に大下図を作ったのを、先生に見てもらってました。

「上の方の薔薇のつぼみの配置が絶妙ですね。すごくいい。薔薇の開いている花が右の方に割とかたまっていて、それと対抗するというか、支えられるように、左側につぼみが欲しい。だからこのつぼみを今の位置から5mmほど右にずらすといいと思う。」

5mm。。。それで絵が変わるんですよね。構図大事!

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こちらは骨描き。墨は濃い目にすってから、水で薄める。試し書きをして、思い通りの濃さになっているかチェックします。乾くと色が薄くなるので注意~。

「線は、すうっと筆が入ってすうっと抜くように引く。線を継ぐ時もそんな感じに。必ずデッサンを見ながら、確かめながら描こうね」

 

 

 

 

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こちらは果敢に芍薬デッサン! とっても綺麗な花だったので、みんなで「今のうちにしっかりデッサンしといて、絶対本画にしてね! デッサンさえあれば後でも描けるから!!」と日本画初めての方に勝手な注文をしてみたり(笑)。本当に素敵な色で雰囲気のよい花でした。モデルになってくれる花との出会いも大事ですね。。。

花のボリューム感が出るよう、先生自らが色鉛筆で描いて見せてくださいました。

「花のまん中あたり、奥まった所の色を思いっきり濃くして(濃いピンク色)。おしべは実際より多く描いて。絵だから、感じを出すために変えてもいい。黄色はおしべだけじゃなくてその周りにもかけるように塗って。そうすると柔らかい感じになるし、豪華になるよ。花の広がる感じも出ます。これはどの花でもだいたいそうかな。めしべの先の色も思いっきり強い色で描く。描きっぱなしにしないで、周りにもその色をかけて。周りに同じ色をかけることで柔らかい表現になります。おしべも同じことだね。」

絵だからこそのアレンジ。華やかに描く裏ワザ?みたいで興味深いですね。今度花を描くときに試してみようっと。

パネルに紙を貼る

今回は初めてパネルに紙を貼る方がいたので、先生がデモンストレーションしてくださいました。ものすごく基本的なことですが、意外に自分がやってることと違ったりして目からウロコでした。

まず、紙は白麻紙3号 ドーサ引き。(お店によって同じ名前の紙でも厚みなどが違うことがあるので注意。先生は上野の喜屋さんで購入されるそうです。) 下張りには、下張り用コウゾ紙 (楮紙)中口を用意。今回は本紙だけ張りますが、パネルのあくが付かないように本紙の下にもう一枚紙を張る方がいいです(下張り)。

パネルにのりを塗ります。側面の、下半分だけに。のりは、やまとのりの原液を多めに。新しい木は結構水分を吸い込むので、のりはたっぷり塗る。これを捨て糊と言う のり刷毛があれば使うといい。

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白麻紙の裏に水を引く。ドーサ刷毛などを使って、水がたまらないように、まんべんなく。で、しばらくおく。乾き切らないように注意。パネルに濡れた面を下にして紙を置いて、パネルにべちゃっとくっつかない程度に乾くまでおいておく。

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乾いた布巾などで、紙の下の空気を抜きながら、紙を張っていく。パネルの長辺のまん中あたりから紙を側面に折り込み、張っていく。まん中から端の方へ向って、紙をとめていく。初めの1辺は仮にとめるつもりでゆるく貼っていく。次にその反対の長辺をとめる。今度はしっかりとめる。f:id:maemotonihonga:20110227111024j:image

親指で下に紙を引っ張りながら、貼っていく。特に角はしわにならないよう注意。で、また反対の長辺(最初に仮止めした辺)をしっかり貼る。その後、短辺を貼る。

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角は三角に折って、そのまま放置。(もし紙張りを失敗した時に紙を外せるように。)角は、全部乾いてから最後に折って貼ります。

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紙を張るのって、私はいつも緊張します。綺麗に張らないと、絵が全部うまくいかなくなっちゃうので。先生のようにさらりと綺麗に張れるようになれたらいいなあ!

銀箔を焼く

以前のお教室のレポートします(^ ^) 硫黄を使って銀箔を焼く技法です。スペシャル!!

【準備するもの】 

1、粉末状の硫黄 (日本画の画材を置いている画材屋さんにあるそうです。)

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2、ザルとスプー

写真左の台所用の金属ザル、または写真右のふるい、どちらでもOK。 台所用ザルを使う場合は底をへこませて平らにした方が均等にまくことが出来ます。1㎜位の網目が理想。スプーンは硫黄をザルに移すのに使います。

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3、小さなハンド箒とちりとり

その他 ドーサ関連一式、化粧用コットン、新聞紙、雑巾

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【表面の浮いた箔を取り除く】

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前回のレッスンを受けて今回は、パネル全面に箔を貼ったものを各自教室に持ちこみました。まずは乾いた化粧用コットンで表面をこすります。するとボロボロと箔がとれますが、浮いた箔はいずれ取れてしまうので焼く前に取り除いておきます。均等に貼ったつもりが、ポロポロ取れてショックを受けている人も多かったけど、先生曰く「取れたのも味と考えましょう」とのこと。ここでは水分はつけちゃダメです~。

硫黄をパネルに乗せる】

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新聞紙を敷いた平らなテーブルにパネルを置きます。次にスプーンで硫黄をザルにとってから写真の様に銀箔の上に硫黄を乗せていきます。先生はザルを動かすのではなく、ザルの端を指で軽くひっかいて振動をあたえながら硫黄を落としていました。全体に均等にうっすら積もるくらい銀箔に乗せます。

あとは風の無いところで静かに置いておきます。教室では4時間ほど置きました。置けば置くほど焼きが進んで黒くなっていくそうです。真っ黒にするには一昼夜ぐらいかかります。

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硫黄を取り除く】

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数時間置いた後、ハンド箒で硫黄を取り除きます。すると焼かれた銀箔が登場!!

使い終わった硫黄はまた使えるので捨てずに残しておきましょう。先生は30年以上この硫黄を使っているそうです。箒で取り除いた後はコットンできれいに硫黄をぬぐい取り、さらに固く絞った雑巾で軽く表面を拭いて、硫黄をすべて取り除きます。この、硫黄を完全に取り去るということが一番肝心要だそうです。

【ドーサをひく】

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ドーサを3回ほどひきます。ドーサをひかないとさらに焼きが進んでしまいます。以上、銀箔を焼く作業はこれで終わりです。

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みんなでワイワイ、楽しいひと時でした。

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箔あしなど膠がついていたところは焼け残っていますね。箔の修正箇所もバッチリ残ります。これも味としましょう。焼けムラが出るのは、銀箔を張った時のニカワの量とか、硫黄を置いた時間とか量とかによるようです。一昼夜ほどおけばムラなく真っ黒になるそうです。途中で止めるとこんな感じ。いい味です★