神宮外苑絵画館日本画教室

コロナの影響で教室日程変更あります。下記記事ご確認下さいませ。 東京新宿区、神宮外苑絵画館日本画教室のブログです。伝統的な日本画の技術を学びながら、よりよい絵に近づけるよう制作をしています。初心者はデッサンから日本画の基礎を学べます。絵を描く喜びを感じていただければ幸いです。初心者クラスも開設。受講生募集中。講師:前本利彦

作品紹介 2018・4

四月の教室から 完成作品を中心に教室の皆さんの作品に講師の寸評を添えてご紹介いたします。

 

 

💐木曜日クラス

 

 

 

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                              飛永さん

 

ピエロの扮装をしてポーズを取った小品ですが とても良く描けています。顔の表情も良く 手に持った棒の直線も画面を良く締めており ダイヤ柄 フリルの着いた襟の白 など形と色の変化も申し分ありません。小品ながら画面をいっぱいに使った とても良い作品だと思います。

 

 

 

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                               鈴木Yさん

 

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                               鈴木Yさん

 

鈴木Yさんは花の絵をあまり描かなかったのですが 練習したいと言って ここ数点花を描いています。描く毎に上達して行きます。椿は 揉み紙と言う技法を使ってバックに変化を付けました。色々工夫して楽しんでいます。基本的なデッサンがしっかりしているので 絵に力を感じます。更に鈴木Yさんらしい花が出来るのを期待しています。

 

 

 

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                                小林Cさん

 

何でもない身近な野草をよく観察して 愛情を持って描いています。花が大気に揺らぐ感じが良く描けています。絵の具の扱いも慣れたベテランですが へんに手慣れた感じにならないのがとても良い所だと思います。これからも描きたいものを愛情を持って描いて行って下さい。

 

 

 

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                                八巻さん

 

岩絵の具を使って初めて描いた作品ですが 少しずつ絵の具の扱いにも慣れて来ました。熱心に続けていれば まだまだ上達すると思います。日本画は根気が必要なのでじっくりと取り組んで下さい。

 

 

 

 

💐日曜日クラス

 

 

 

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                              小林Aさん

 

 

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                               齋藤Aさん

 

 

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                               真篠さん  

 

上の三点は 同時期に入会した三名の方の作品です。デッサンから始め 順調に岩絵の具の使い方を初歩から学び 三作目の作品が完成しました。素直で清潔感のある画面は三人とも共通しています。真面目で熱心に学んでいるので これからの進歩がとても楽しみです。

 

 

 

 

                  ❁❁❁❁❁❁

 

        明治神宮外苑絵画館日本画教室作品展 

 

2018年・11月27日(火) ~ 12月2日(日)  区立世田谷美術館・区民ギャラリーに於いて 教室の皆さんの作品を展示致します。どうぞお楽しみになさってください。

 

 

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                世田谷美術館

 

 

 

 

                 ☀ ☀ ☀

作品紹介 2018・3

三月の教室から 完成作品を講師の寸評を添えてご紹介いたします。

 

●木曜日クラス

 

 

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                               竹渕さん  (部分) 

   

   

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                           竹渕さん

 

この作品は 教室で描く中では大きい絵で 縦は1メートル以上ある大作です。

出来上がるまで長い時間がかかりましたが これを持って教室に通うだけでも

大変だったと思います。その努力と熱意で 良い絵に仕上がったと思います。

もともと 落ちた葉っぱのスケッチがとても良く 枯れかかった葉から様々な

色を感じ取り それを秋の風情にしました。秋の風情は人生の風情に重なり

白い空間に様々な想いを感じさせます。

一つ残された柿の実は 次の世代の豊穣を願うものとの事です。

 

 

 

●日曜日クラス

 

 

 

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                              安部さん

 

 

 

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                              安部さん

 

安部さんの絵は写真では写りにくい 微妙なトーンと色彩と形で描かれています。

手に花を持つ。手から花がこぼれ落ちる。と言った 平凡とも言えるイメージが

描かれています。しかし トーン 色彩 形 マチエールと言った 絵を構成する

ものが 作者の内面的な気持ちと結びついているのです。正直な 感覚的な作品だと

思います。同時に花の形など 知的で敏感な感受性も見られるので これからも

スケッチを積んで 物を見る力を磨いて行って欲しいと思います。

 

 

 

 

●土曜日クラス

 

 

 

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                             天野Keiさん

 

岩絵の具を使って描いた 初めての作品です。コスモスを鉛筆で丁寧に写生し

それを基に作品にして行きます。色鉛筆の色と 岩絵の具の色は 色味も絵肌も違います。もちろん本当の花の色とも違います。絵は 写真のように その物の色や形に近づける事ではありません。絵はその人の想像の中にあるものだと思います。絵を勉強することは 想像力を磨くこととも言えます。天野Keiさんの絵は 始めたばかりですが これからどんな夢を描いて行くのか 楽しみに見て行きたいと思います。

 

 

 

 

              ❁❁❁ ❁

 

 

 

作品紹介 2018・2

2月の教室から 教室の皆さんの完成作品を講師の寸評を添えてご覧いただきます。

 

 

✬ 木曜日クラス

 

 

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                                  深山さん

 

 深山さんの絵は長年観ていますが いつも色彩が美しく 清潔感があります。市販の普通の岩絵の具を使いながら 人それぞれ発色が違ってくるのは思えば不思議なことで それが 絵の面白さでもあると思います。今回の果実の絵も 素直に何の衒いもなく描かれた作品で 澄んだ瑞々しい果実がそのまま表れています。

 深山さんのお人柄がそのまま表れているように感じます。

 

 

 

 

✬ 土曜日クラス

 

 

 

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                                  天野Kさん

 

 天野Kさんの二作目の作品です。囮に使う木の鳥だと思いますが それを静物として描きました。少しずつ絵の具の使い方も覚えて来ました。鳥の下に敷いた畳の台も根気よく丹念に描けました。好きな物を楽しんで描いて行くことで 技術や描写力も付いて来ると思います。

 

 

 

 

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                                 小座間さん

 

 小座間さんも二作目の作品です。小米桜というのでしょうか 小さな花の桜を描きました。写真では上手く写りませんが 薄グレー茶のようなバックの色が 桜の朱がかったピンクに良く合い 早春の暖かい空気が描けました。可憐で穏やかな 優しい作品になりました。

 

 

 

 

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                                 小林Yさん

 

 花の赤と葉の緑 芯の白と黄など どれも色がハッキリと強く 生き生きと描けたと思います。絵の具もかなりしっかりと厚目に塗られ 活きのいい絵だと思います。

まだ絵の具の扱いに慣れる必要がありますが 根気よく技術を覚えて行って欲しいと思います。

 

 

 

 

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                               吉川さん

 

 岩絵の具を使い始めて第一作目の作品です。一作目は 胡粉(ごふん)と言う白い色の特殊な溶き方の練習も兼ねて バックを白くして描きました。花の黄色と葉の緑青(ろくしょう)が バックの白に映えて 日本画の絵の具の美しさが際立つ作品になりました。まだ上達して行くと思いますが この新鮮さを失う事なく上達して行って欲しいと願っています。 

 

 

 

 

                 🌸  

作品紹介 2018・1

一月の教室から完成作品を中心に講師の寸評を添えて 教室の皆さんの作品をご紹介致します。先月に引き続き 揉み紙の講習を掲載いたしますので合わせてご覧ください。

 

 

✬ 土曜日クラス

 

 

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                                井上さん

 

 入会してから二点目の作品です。岩絵の具の扱いにも少しづつ慣れて来ました。バックの青のぼかしのグラデーションに苦労しましたが 何度も繰り返し 綺麗に出来ました。伸びやかな張りのある枝のトーンの変化や 小さな可憐な花のピンクのトーンなど様々な技術を覚えることが出来たと思います。これからも少しずつ コツコツと粘り強く進歩して行けるよう願っています。

 

 

 

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                                   古田M さん

 

 初めての完成作品ですが それにしてはかなり完成度の高いしっかりした作品だと思います。どう言う絵にしたいかハッキリとしたイメージがあり それを何とか表現したいとする熱意を感じます。朱や墨など 日本画の絵の具に対する感受性も敏感なものがあり 何よりも絵を描く事が好きで 描く事に楽しみを覚える事が出来る才能がとても貴重に思えます。

 

 

 

 

           「揉み紙 講習 №2」

 

 

前回12月の講習に続き 今回は揉み紙に裏打紙を貼り作品を描く事が出来るようにする過程を解説致しました。

 

 

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① 揉んだ紙の裏に水を引きます。

 

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② 裏に水を引いた揉み紙を 表を向けてテーブルやデコラの板に貼り付けます。

 

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③ 上から裏打ちする薄紙を当てます。

 

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④ 薄紙の上から 揉み紙のシワを伸ばすようにローラーをかけ テーブルに貼り付け  ます。

 

 

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⑤ テーブルに貼り付けた状態。このまま乾かします。

 

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⑥ バットや皿に糊を出して 水で薄めます。薄める目安は 糊を塗る時に刷毛がスムーズに動く程度の固さです。

 

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⑦ 揉み紙が大き目なので裏打ち紙を二枚に分けて貼ることにします。二枚に切る時は紙を二つに折り 折ったところを刷毛などで水で濡らしてから紙を開き 千切るように裂いて行きます。これは 紙を重ねて貼った所に段が出来ないようにするためです。

 

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⑧ 揉み紙の裏に水を引いておきます。

 

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⑨ 裏打ち紙の全面に糊を引いて行きます。

 

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⑩ 細い板や竹の定規などに 糊を付けた紙の端を貼り付けます。

 

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⑪ 細い板に貼り付けた紙をすくうように持ち上げます。

 

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⑫ 裏打ち紙を貼る位置を 予め下の新聞紙に印を付けて置くとやり易いでしょう。

 

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⑬ 先程裏に水を引いた揉み紙の上に置くように貼って行きます。

 

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⑭ 裏打ち紙の方が揉み紙より大き目の方が貼り易いでしょう。

 

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⑮ 柔らかい毛の刷毛で裏打ち紙を 軽く撫でつけます。

 

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⑯ 堅い毛の刷毛を立て 先を叩きつけるようにして紙を密着させます。

 

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⑰ もう一枚の裏打ち紙を 重ねるようにして貼り⑮・⑯の作業を繰り返します。

裏打ち紙を全面に貼り終えたら 揉み紙の方が表になるようにひっくり返して乾か 

します。裏打ちされた揉み紙を パネルに貼り込み作品を制作します。

  

 

  前回と合わせてご紹介致しました 「揉み紙」の作り方に必要な用具は次の通りで   

  す。ご参考になさって 是非お試しください。

 

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                 ⛄⛄⛄

神宮外苑絵画館日本画教室 作品紹介 2017・12

教室の皆さんの作品を 完成作品を中心に講師の寸評を加えてご紹介致します。12月は

「揉み紙」と言う技法の講習を致しました。こちらも合わせてご覧ください。

 

 

✷木曜日クラス

 

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                              白尾さん

 

白尾さんは理知的に絵を創ろうとするタイプだと思います。それだけにモチーフから受けるイメージをどう絵にするか、苦労しています。モチーフから受ける感動から離れ、画面上の表現に右往左往しがちになる傾向も見られます。それでも長い時間を掛け粘り強く苦労を重ね、この作品は出来ました。絵の構成も良く練られており、地隈の色の変化もまとまって、美しい作品になりました。この形式を少し続けて追及し、より確かな白尾さんの形を創って行って欲しいと思います。

 

 

 

✷日曜日クラス

 

 

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                             亀田さん

 

亀田さんも前出した白尾さん同様、理知的に絵を創って行くタイプです。経験も長く、色々な時期を経てある程度の自分の形も持っています。イメージに近づけようとする技術も、少しずつ身についてきました。知性派らしい静謐な、品性を保った絵になりました。抑えた深さが、より内容の意味を感じさせます。その都度自分の持った想いを、絵という形にしていって欲しいと思っています。

 

 

 

 

 

            「揉み紙 講習 №1」

 

揉み紙はいつ頃から始められたものか分かりませんが 始めは工芸作品に使われたものだと思います。ひび割れた模様を作り 日本画ではそれを絵肌(マチエール)として使うようになりました。画面を全体にひび割れを作り その上に絵を描きます。ひび割れの効果が絵に一風変わった味を作ります。

 

 

 

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① 紙の四方のふちを1㎝位残して 全体に墨を塗ります。濃さは自由ですが 濃いほどひびの強さがはっきり出ます。

 

 

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② 様々な色を使うことが出来ます。粒子の無い棒絵の具の方が適しています。

 

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③ 大き目の皿に胡粉と (下塗り用の胡粉でも良い) 膠を入れてやや固めのヨーグルト程の固さに溶きます。量が多いので指で溶くよりペインティングナイフの方が楽にできます。ペインティングナイフは錆びないステンレス製が良いでしょう。溶けたら水を加え薄めて使います。

 

 

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④ 胡粉に色を加える事も自由です。写真は黄土を少し加えました。色を加える場合は粒子の細かい水干絵の具が適しています。

 

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⑤ 刷毛が途切れず動く程度の固さに薄めた胡粉 (牛乳とヨーグルトの間位の固さ) を塗ります。

 

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⑥ 乾いたら塗りを四~五回繰り返します。(下地の墨が殆ど消える位)

 

 

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⑦ 胡粉が乾いたら 端から静かにクシャクシャに揉んで行きます。

 

 

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⑧ 団子状にして静かに握り シワを作ります。

 

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⑨ 紙を広げ シワの感じを見ながら足りないところを揉んで シワの状態を整えて行きます。

 

 

   今回はここまででしたが 次回「揉み紙№2」で続きをご説明いたします。

    「作品紹介 2018.・1」に第二回目の講習をご紹介致しました。

 

 

神宮外苑絵画館日本画教室 作品紹介 2017・11

 

教室の皆さんの作品をご紹介致します。完成作品を中心に講師の寸評を添えてご覧頂くページです。どうぞお楽しみ下さい。

 

 

✬土曜日クラス

 

 

 

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                               大場さん

 

この作品は この教室に入って一作目ですが日本画は以前に何年か経験しています。しかし作風が以前とは違うので戸惑う事が多かったと思います。丹念な写生をもとに構図などにも気を配り 良く描けていると思います。以前に描いた素描などを見せて頂きましたが 感覚の良さを感じました。絵の具の扱いなどを覚えながら 感覚を発揮して行ける作品が出来るのを楽しみにしています。

 

 

 

✬木曜日クラス

 

 

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                               吉永さん

 

いつもの吉永さんらしい 色が綺麗で無垢な美しい作品が出来ました。技術的にも進歩しており 菜の花の花の部分など柔らかい花びらの感じが良く出ていると思います。

葉の細かいヒダは普通は省略してしまいますが 見たまま 感じたままの表現で返ってユニークな感じがして面白いと思います。

 

 

 

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                               鈴木Yさん

 

ご本人は花は苦手なので今は練習だとおっしゃいますが だいぶ鈴木さんらしい花に近づいて来たと思います。デッサン力があるので 絵が甘くならずしっかりした強さを感じます。自然の色を 絵の具の色にどの様に置き換えれば自然に見えるのか 絵の具の選択を考えて行くとまだまだ良くなると思っています。

 

 

 

 

                 ✷

 

神宮外苑絵画館日本画教室 作品紹介 2017・10

    教室の皆さんの完成作品を中心に講師の寸評を添えてご紹介致します。

 

 

◍木曜日クラス

 

 

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                                川俣さん

 

ひょうたんを見たまま 感じたままに描いてます。素直で何のてらいもない良い絵だと思います。日常の中で身近な物 ふと目に留まった物を絵にするのは絵の原点と言っても良いでしょう。構図も色使いも感覚が良く 身の回りにある物に対する感受性と愛情を感じます。

 

 

 

◍日曜日クラス

 

 

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                                 福嶋さん

 

一時 忙しくて描けない時期があって中断し それでも諦めずに長い時間を掛けて仕上がった作品です。迷いながら 粘り強く戦った跡が絵の深さになっています。もともと技術的にも絵の上手さを持っていますが この絵は上手さだけではない内面的な心を感じさせます。何か一段成長出来るものをえたのではないでしょうか。

 

 

 

 

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                                黒瀬さん

 

メリハリの効いた清々しい爽やかな作品だと思います。まだ岩絵の具を使い始めてから三作目くらいだと思いますが だいぶ絵の具にも慣れてきました。花の黄色を鮮やかに出すために バックの黒群青を花を避けて塗らなければなりませんが 技術も根気も要る仕事を恐れずに前向きに良く出来たと思います。

 

 

 

 

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                                 齊籐Aさん

 

齊籐Aさんの人柄が良く出た ヒューマンな暖かい作品になりました。暖かいだけではなく平和で幸福な情景の中に もっと多様な面も合わせ持つ人間の深さも描けたと思います。ただ表面的な図柄だけではない齊籐Aさんの心が 見る人の心に触れてくる作品になりました。

 

 

 

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                                 二井さん

 

以前 この作品の素描を掲載しましたがその時も良い素描だったので 良い作品になればと願っていました。表現が平面的な描写で 色の面を生かした美しい作品になりました。バックのグレーがかった桜色 獅子の黒と朱 座布団の水色とひもの朱など 配色がぴったりと合っています。岩絵の具も発色が良く コクと気品が出せました。日本画の一番良いところが出た作品です。

 

 

 

 

 

 

 

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