一月の教室から完成作品を中心に講師の寸評を添えて 教室の皆さんの作品をご紹介致します。先月に引き続き 揉み紙の講習を掲載いたしますので合わせてご覧ください。
✬ 土曜日クラス
井上さん
入会してから二点目の作品です。岩絵の具の扱いにも少しづつ慣れて来ました。バックの青のぼかしのグラデーションに苦労しましたが 何度も繰り返し 綺麗に出来ました。伸びやかな張りのある枝のトーンの変化や 小さな可憐な花のピンクのトーンなど様々な技術を覚えることが出来たと思います。これからも少しずつ コツコツと粘り強く進歩して行けるよう願っています。
古田M さん
初めての完成作品ですが それにしてはかなり完成度の高いしっかりした作品だと思います。どう言う絵にしたいかハッキリとしたイメージがあり それを何とか表現したいとする熱意を感じます。朱や墨など 日本画の絵の具に対する感受性も敏感なものがあり 何よりも絵を描く事が好きで 描く事に楽しみを覚える事が出来る才能がとても貴重に思えます。
「揉み紙 講習 №2」
前回12月の講習に続き 今回は揉み紙に裏打紙を貼り作品を描く事が出来るようにする過程を解説致しました。
① 揉んだ紙の裏に水を引きます。
② 裏に水を引いた揉み紙を 表を向けてテーブルやデコラの板に貼り付けます。
③ 上から裏打ちする薄紙を当てます。
④ 薄紙の上から 揉み紙のシワを伸ばすようにローラーをかけ テーブルに貼り付け ます。
⑤ テーブルに貼り付けた状態。このまま乾かします。
⑥ バットや皿に糊を出して 水で薄めます。薄める目安は 糊を塗る時に刷毛がスムーズに動く程度の固さです。
⑦ 揉み紙が大き目なので裏打ち紙を二枚に分けて貼ることにします。二枚に切る時は紙を二つに折り 折ったところを刷毛などで水で濡らしてから紙を開き 千切るように裂いて行きます。これは 紙を重ねて貼った所に段が出来ないようにするためです。
⑧ 揉み紙の裏に水を引いておきます。
⑨ 裏打ち紙の全面に糊を引いて行きます。
⑩ 細い板や竹の定規などに 糊を付けた紙の端を貼り付けます。
⑪ 細い板に貼り付けた紙をすくうように持ち上げます。
⑫ 裏打ち紙を貼る位置を 予め下の新聞紙に印を付けて置くとやり易いでしょう。
⑬ 先程裏に水を引いた揉み紙の上に置くように貼って行きます。
⑭ 裏打ち紙の方が揉み紙より大き目の方が貼り易いでしょう。
⑮ 柔らかい毛の刷毛で裏打ち紙を 軽く撫でつけます。
⑯ 堅い毛の刷毛を立て 先を叩きつけるようにして紙を密着させます。
⑰ もう一枚の裏打ち紙を 重ねるようにして貼り⑮・⑯の作業を繰り返します。
裏打ち紙を全面に貼り終えたら 揉み紙の方が表になるようにひっくり返して乾か
します。裏打ちされた揉み紙を パネルに貼り込み作品を制作します。
前回と合わせてご紹介致しました 「揉み紙」の作り方に必要な用具は次の通りで
す。ご参考になさって 是非お試しください。
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