12月の教室から完成作品をご紹介致します。講師の寸評も合わせてご覧ください
❅ 日曜日クラス
陳さん
陳さんは構図感覚に秀でたものがあり この絵の下図を見た時に 良い絵になりそうな予感がありました。花の分量 花瓶の大きさ 蝶と置物の位置 それらが的確で 緊密な画面を作っていました。その後 背景に漢詩のような文字を入れ 少しうるさいのではないかと思いましたが その上に古画のような 茶色の色を塗り込み 深味のある空間としました。真摯に 誠実に 重厚な絵を 今後も磨いて行って欲しいと願うばかりです。
柴田さん
初め クリスマスツリーを金と墨の黒で描くと言う意図を聞いて どんな絵になるかと心配しましたが 柴田さんならではのとても良い絵になりました。クリスマスカードのイラストのようにならず 絵画としての内容を感じ 驚いています。背景の砂子を使った星空の表現も 適度に蒔かれ 星空のリアリティになりました。金や墨の発色も俗にならず 柴田さんの内容を感じます。
齊藤Nさん
銀箔を貼った上に フォックスフェイスと言う変った植物を描きました。丸い曲面がビニールかプラスチックのように光り しかし生きた植物である質感を表現することに苦心しました。 光を強調せず 岩絵の具の持っている輝きに 光を託す描き方が 日本画的のように思います。そのような表現を勉強しました。
栗田さん
蔓がからまった叢に黒い蝶が舞っている絵ですが 不思議な雰囲気が漂っている絵です
叢にも蝶にもリアリティがあり 単なる空想だけではない想いを感じます。背景の銀箔を荒して焼いた(イオウで酸化させる)技法も 雰囲気を作るのに適しており 効果的でした。
❅ 土曜日クラス
近藤さん
近藤さんの桔梗は 岩絵の具を使って 初めて描いた絵です。熱心に取り組んで 少しずつ絵の具や毛筆に慣れて来ているように思います。岩絵の具は油絵具や水彩のように混ぜることが自由ではないので 限られた色で表現しなくてはなりません。色を覚えることがあり大変ですが 少しずつ前へ進んで下さい。
青木さん
青木さんの絵も岩絵の具を使って描いた第一作目です。戸惑いながら 悪戦苦闘しています。技術は身体に覚えさせるしかありません。一作一作 こつこつと積み上げて行って欲しいと思います。
❅ 木曜日クラス
大橋さん
大橋さんは今回は 揉み紙をした紙に 柚子の静物を描きました。揉み紙の上に描くのは 絵の具が紙のひびに入り込み描きにくく いつもと勝手が違ったと思いますが 粘り強く描き込み 大橋さんらしい綺麗な作品になりました。着実に進歩しているので 先が楽しみです。
小泉さん
小泉さんはだいぶ日本画に慣れ 絵の具を使えるようになりました。今回の作品は確か二作目だと思いますが 色彩が美しく 岩絵の具の発色を上手く生かしています。この調子で 少しずつ着実に学んで行って欲しいと思います。
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